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大型二輪免許の歴史

1975年に免許制度が変更される

通常の普通二輪免許は、取得することで400cc以下のバイクまで運転が可能になります。
しかしそれ以上の排気量のバイクを乗りたいと思ったら、大型二輪免許を取得する必要が出てきます。
750ccなどバイクファンの間で人気の高いバイクを乗りたかったら、この大型二輪免許が必要になるわけです。
なお、125cc以下のバイクを運転することができる免許のことを普通二輪小型限定免許と言いますが、これも含めた普通二輪、大型二輪の3種類のバイクにはいずれも「AT限定」の免許もあります。

そんなバイクの免許制度が大きく変更されたのが1975年で、この年に運転免許制度の改正が行われて現在の区分が生まれたのです。
それまでは基準はなく、免許を取得すれば排気量に関係なく運転することができました。
それが改正された理由は、当時社会問題と化していた「暴走族」の存在がありました。
当時「ナナハン」と呼ばれた750ccのバイクをマフラーを取り外した状態で乗り回していた彼らの問題もあり、排気量ごとに分類された新しい免許制度が誕生したのです。

アメリカの圧力がきっかけで1996年に大型二輪免許が教習所で取得可能に!

この1975年の免許制度の改正の大きなポイントとなったのが、400cc以上のバイクを乗るために大型二輪免許の取得が必要になること、さらにこの免許は教習所で取得することができず、運転免許試験場で一発試験を行う形で取得する形になっていたことです。
つまり、この試験でミスしてしまうとすぐに不合格、400cc以上のバイクを乗ることができなかったのです。

そんな状況が劇的に変化したのが1996年で、教習所で大型免許の取得が可能になったのです。
ハーレーダヴィッドソンに代表されるような大型バイクが多いアメリカは、日本で大型バイクが売れない理由としてこの制度の問題点に着目し、圧力をかける形で改正を迫ったのです。
日本政府はそれに押される形で教習所での取得を可能にし、従来よりもはるかに容易に大型免許が取得できるようになりました。
情けないと言えば情けないのですが、これはバイク好きにとっては改善と言えるでしょう。

2005年に高速道路の二人乗りが解禁に!

そしてもうひとつの変化となったのが2005年で、高速道路での二人乗りが解禁になったのです。
現在でも「高速で二人乗りは危ないんじゃないか」と感じる方も多いかもしれませんが、じつは二人乗りのほうがライダーが注意する分、事故のリスクが少ないというデータもあります。
2005年の段階で先進国で高速での二人乗りが認められていないのは日本くらいだったため、これも海外に合わせる形で解禁となったのです。
ちなみにそれまで存在していた高速における「時速80キロまで」という速度制限も撤廃されました。