1. >
  2. >
  3. 日本でのアメリカンバイクブーム

日本でのアメリカンバイクブーム

ホンダスティード登場前のアメリカンバイク

日本のアメリカンバイクブームは、ホンダスティードが火付け役になったと言っても過言ではありません。
ホンダスティードが登場するまでの日本におけるアメリカンバイクは、ロードモデルのシャシーやエンジンを用いたモデルが主流でした。
ハンドルはアップハンドル、段付きシートを搭載した、カッコイイスタイルとはいいがたいモデルばかりでした。
映画やドラマのスクリーン越しに見るアメリカンバイクはどれもスタイリッシュでカッコいいのに、国内で流通しているバイクとは大きな差があることに対して当時からライダーたちの不満があったのです。

その理由は、バイクのパーツごとに課せらえていた規制でした。
シートやハンドルの位置やスタイルに規制がかけられていたため、なかなかスタイリッシュなモデルが登場しにくい環境に合ったこと、そして各バイクメーカーが振動や騒音、走行性能など機能を重点的に追及していたことが、アメリカンバイクがイマイチだった理由だと考えられています。

いつかは憧れのハーレーに

1988年に登場したホンダスティードは、見た目のスタイリッシュなデザインが多くのライダーたちを魅了しました。
ロー&ロングなボディは、それまでの国内におけるアメリカンバイクとは別格な雰囲気を持ち、多くのライダーが憧れるハーレーダビッドソンを彷彿させるようなスタイルに仕上ゲラれていました。
また、位相クランクによる鼓動感を堪能できるエンジンを搭載していました。

ホンダスティードに続き、各バイクメーカーからはヤマハドラッグスター400やホンダVツインマグナなど、アメリカンスタイルのスポーツバイクが続々と登場しました。
これらのバイクに共通していることは、どれもハーレーダビッドソンのスタイルを彷彿させるような外観になっているという点です。
いつかは憧れのハーレーに乗りたいというライダーたちの想いが、これらのバイクを誕生させたのかもしれません。

96年の規制緩和でハーレー解禁

そんな日本国内に、ハーレーダビッドソンが登場したのは、1996年に入ってからでした。
この年には、大型二輪免許取得に関する規制緩和が行われ、日本国内でもハーレーダビッドソンを運転できる環境と条件がようやく整ったのです。
それまでハーレーに憧れていたライダーたちはこぞってハーレーに乗り、90年代の終わりごろにはハーレーダビッドソンの売り上げは過去最高を記録したほどの人気でした。

現在では、アメリカンバイクと言えばハーレーをイメージする人は多いでしょう。
日本国内の国産クルーザーと並び、大型バイクの定番モデルとしてこれからも多くのライダーたちから愛されていくことでしょう。